クルマ社会が成熟している証しだろう、アメリカでは旧いクルマやカスタムカー、チューニングカーで楽しむことが大人の趣味として成立している。サンデーレースが盛んなのもそんな環境を象徴する例である。パドックでか細い前輪と極太のドラッグスリックに履き替えたCaliforniaのライセンスプレート付きの67年式Mustang。チューニングエンジンであることを主張する、大きく盛り上がったボンネットと、ポップアップするエアインテーク。サイドウインドウは固定されたアクリル製、ノッチバックのボディー後部からはウィリーバーが突き出す…。快適な街乗りは期待出来そうにないが、ホンモノのレースカーだけが持つ独特の魅力に溢れた一台だ。