アメリカ車に限らず、クルマは、ホイールをインチアップして、太目のタイヤを履かせるのがカッコいいと思っていた。しかし、大人になると、むしろオリジナルがカッコいい、と思うようになる。そんな頃にブームになりはじめたのが、60~70年代マッスルに高年式のエンジンや足回りを組み込み、大径ホイールをおごる「ハイテク・カスタム」。まるでミニカー、そう、ホットホイールズのような佇まいだが、実車でこれはヤリ過ぎだろう、と思った。そんなアンチ・ハイテクの僕の心を捉えたのがこの一台。先日渡米した際に、レドンドビーチの街角で見かけたカマロだ。シャープなボディラインには青空を映す美しいブラックのペイント。ほどよいサイズのタイヤと、シックな大径ホイール、絶妙な車高。「これぞ大人のハイテク・マッスル!」なのである。