早くから自国外にも目を向け、ヨーロッパに拠点を設けていたフォードは、アメリカン・メーカーの中でも小型車作りに長けている。アメリカ市場向けのクルマでさえダウンサイジングやエコに対して無頓着でいられなくなった昨今、その「得意技」が光る。北米ではエスケープの名前で販売される「クーガ」は小型SUVのカテゴリーに属するものの、先代は2500ccエンジンを搭載していたし、決して小さなクルマではない。それが今秋、たった1600ccながらも、ターボの力を借りることで充分以上の走行性能と省燃費性能を備え、一段と魅力的なクルマになった。強豪ひしめくCセグメントに属する「フォーカス」は、欧州市場ではフォルクスワーゲン・ゴルフを抑えるほどの販売実績を持ち、ラリーでも大活躍する素性の良さが自慢。新型は欧州だけでなくアメリカでも販売されている。小型車ながら乗り心地が秀逸であることも特筆すべきポイントだ。
所詮アメリカ車なんて、と言うなかれ。フォードだけでなく、アメリカン・メーカーはまだまだ元気なのである!