世界中のコンペティターがしのぎを削るCセグメントとよばれるクラスには、Volks Wagen GOLFを筆頭にリーズナブルかつ魅力的なFFツーボックスが数多く存在する。そのCセグメントに新たに名乗りを上げたのがAlfa RomeoのGiuliettaだ。伝統の1750ccという排気量にこだわった最上級スポーツモデル、Quadrifoglio Verde(クアドリフォリオ・ヴェルデ)も実に魅力的だが、注目すべきは充実した装備と軽快なドライブフィールを身につけた4気筒16バルブ1400cc直噴ターボ『マルチエア』エンジン搭載のCompetizione(コンペティツィオーネ)ではないかと思う。実用的な5ドアながら、スマートな2ドアに見えるよう工夫された色気のあるスタイル、マニュアルモードが楽しい2ペダルのオートマチックトランスミッションなどにより、トータルバランスに優れた飛ばせるラテンのハッチバックに仕上がっている。現代に蘇ったGiuliettaの目指す方向性が、このグレードに凝縮されている気がするのである。