少し上り坂になったストリートの右端に停められた真っ赤なBuick Skylarkは、大きく左にハンドルを切ったままだ。後ろのCivicも同じようにタイヤが左を向いている。急坂の多いこの街では、停めたクルマが万一動きだしてしまった時の用心に、坂の傾斜にあわせてハンドルを切っておくのがお約束。こうしておけば、例えパーキングブレーキが甘くて後ずさりしても、タイヤが縁石に当たって止まるという寸法。
こんな旧いクルマが現役で走ってるから、パーキングスペースはどこでも、ちょうどエンジンの下あたりに大きなオイルのシミが出来る。雨が降ると滑って危険、なのである。