ほとんどの海外メーカーが不参加となるなど、現在の景気動向を反映して明るい話題の少ない今年のモーターショーにあって、個人的に好印象を受けたのがホンダのブース。二輪についても関連メーカー、インポーターの出展が減少したことから四輪と同じホールでの展示となったことをうけ、スズキとホンダは四輪と二輪を同じブースで展示することとなった。特に本田宗一郎のバイオグラフィーとともに周知の通り、二論からスタートして世界にはばたく二輪&四輪総合メーカーとなったホンダにとって、一つのブースでそれが訴求出来たことは意義深い。電動化された次世代のカブ『EV Cub』、往年の名車N360を電気自動車として復活させた『EV-N』、二足歩行ロボットASIMOの技術から生まれたというパーソナルモビリティー『U3-X』。いずれも開発途上とのことだが楽しい提案が目立つ。そしてホンダらしいもう一つの提案として注目したのがハイブリットのコンパクトスポーツ『CR-Z』だ。エッジの効いたウェッジシェイプのボディー、インサイトゆずりのハイブリットシステムに組み合わせるのは6速MT、まさにホンダのDNAが息づくワクワクするようなコンセプトモデルである。