「ピックアップトラックをベースにステーションワゴン風に仕立てたオフロードタイプのクルマ」なんてややこしい説明をしなくても、SUV=スポーツユーティリティーヴィークルは今やクルマのカテゴリーとして充分に認知された存在。
ではイラストのFord Rancheroとか、日本でもファンが多いChevrolet El Caminoみたいなのを何と呼ぶかご存知だろうか。"Coupe Utility"というのがこのタイプのクルマの総称らしい。ちなみに同じところにカテゴライズされるのは豪州フォードのFalcon Uteや同じプラットフォームが使われるHolden Ute、Volkswagen GolfやPoloベースのCaddy、スバルの対米マーケット専用車、レオーネベースのBratやレガシーベースのBajaなどがそれにあたるのだが、どの名前を聞いても「何それ?」というのが皆さんの偽らざるコメントなのではなかろうか。ではもっとわかりやすい例を一つご披露。日産からリリースされ異例のロングラン・モデルとなったB110サニーベースのサニートラック、通称サニトラだ。要するに"Coupe Utility"の定義はセダンやクーペタイプの乗用車をベースにしたピックアップトラック、というもの。
ちなみに上のRancheroは1972年のGran Torinoをベースとしたピックアップである。背景にちょっと見えているChevrolet Avalancheはトラックから派生した巨大なSUV、Suburbanがベースのトラックという複雑な生い立ちを持つクルマ。
余談だが、72のGran Torinoと言えばクリントイーストウッド監督の最近の作品、映画"Gran Torino"をご覧になっただろうか?クルマ好きはもちろん、全ての人にお薦めしたい、とてもいい作品だった。