日本では『キャラクター』というとミッキーやドラえもんなどのアニメ・キャラクターのことを指していると思うが、アメリカではこれらを『カートゥーン』と呼ぶのが一般的。今やカートゥーンの世界をリードしているのは我が国と目されているものの、ディスニーに代表される歴史あるアメリカン・キャラクターの存在感は不滅のものである。
かつてビッグ3が大排気量高性能エンジンをスポーティーなボディーに積んだいわゆるマッスルカーを競うようにリリース、その栄華を誇った1970年前後、クライスラーはもっともユニークなアプローチを行っていた。ひとつはカラーリング。外装を発色のいいピンクやライトグリーン、イエロー、パープル等にペイント、さらにそれぞれのキャラクター(この場合は『個性』)に合わせたカートゥーンをデカールなどで大胆にあしらうといったもの。
ワーナーの手により生み出されたRoad Runnerがもっとも有名な例だと思うが、他にもCoyote、Demon、Dusterなど様々。今回描いたのは69年のDodge Super Bee。そう、車名までもがカートゥーンに連動しているのだ。こういう遊び心のある商品企画が、今の時代にこそ必要なのかも。軽自動車なんかの絵柄をつけただけの『子供だまし』でなく、大マジメに取組むことが大前提だけど。