アメリカ ユタ州、ソルトレークシティーの西にあるDry Lake(干上がった湖)、Bonnevill。広さは159square-mile(412平方キロ)、全長約22.5キロ/全幅約11.2もあると言われるほど巨大なもの。表面が塩で被われていることから『Salt Flats』すなわち塩平原とも呼ばれ、建物も建てられず、農地にもならない。ここを有効活用して毎年夏に行われているのがLand Speed Challenge、地上最速にチャレンジする自動車競技だ。まだ量産自動車がこの世に誕生して間もない1910年代から続くこのレース、60回目を迎えた今年も50ccのモーターサイクルからジェットエンジン搭載の見かけもロケットのような自動車までが参加、5mileと7mile(約8キロ/11キロ)の計測区間の平均速度を競った。最速クラスでは時速650キロを越えるマシンもあるという。
イラストは今年カリフォルニアはサンディエゴの『Bean Bandits』からD/FMRクラスにエントリーした車輛。このクラスは1938年以前のクルマをベースにしたRoadsterで競われる。外観では細いタイヤとボディー後部にその面影が残る。最後部にあるコクピットはロールケージで囲まれ、その背後に計測終了後の減速の為のパラシュートも装備。旧い車体やエンジンがベースであっても時速200mile(320キロ)を余裕で越えるポテンシャルを有し、中には300mile以上の記録をマークするマシンもある。
Special thanks:Teiichi Matsumoto(Black Chrome)