ニッサン DR30、スカイライン ターボRSの中でも後期型のモデルは、その特徴的なグリルレスのフロント・フェイスから『鉄仮面』と呼ばれる。鉄仮面以前の同型モデルが刑事ドラマに登場したり、グループA等の国内ツーリングカーレースでの活躍等もあって、クーペモデルが人気だったが、僕の中ではいつの時代もスカイラインはセダン、なのである。昔から高性能なスポーツセダンに対して「羊の皮を被った狼」という表現が使われるが、4ドアのスカイラインがまさにそれ。
イラストは筑波サーキットを駆けるDR30セダン、ファインチューニングが施されロールバーも装備した走り重視の一台。軽くカウンターをあてながらコーナーを立ち上がる80年代ジャパニーズ・グランドツーリングカーは、エッジの効いたスタイルにお約束のガンメタ&ブラックのツートーンカラー、現代のスポーツ・セダンにはない硬派な雰囲気が何とも魅力的だ。